第51回 水生生物の生態調査
川や湿地の生態系が維持されている仕組みを簡単に概観し、六甲山における源流部ならびに周辺に形成される湿地の特徴を解説します。簡単な講習に引き続き、自然保護センター周辺の野外観察を行い、実際の生態系を教材とした説明を行います(おそらくモリアオガエルの卵塊が観察できます)。これらの知見等をもとに、六甲山の頂上付近における生態系保全や自然再生に関するポイントについても解説します。
| 開催日時 | 2007年6月16日(土) 13:00 |
|---|---|
| 会場 | 六甲山自然保護センター |
| 講師 | 三橋 弘宗(兵庫県立人と自然の博物館 研究員) |
| 詳細 | 報告書抜粋PDF |
梅雨の晴れ間でモリアオガエルの卵塊調査
梅雨に入ったとたんの快晴です。午前中は第3回の水生生物の生態調査で、モリアオガエルの卵塊を観察するために記念碑台近くの通称「2つ池」に向かいました。上の池に近づくと「あった!あった」と歓声が上がりました。みんなで目を凝らして調査すると、池の周りで31個の卵塊を見つけることができました。
三橋さんの活動ぶりに敬服
講師の三橋さんは生態学の研究や生物多様性の保全に熱心に取り組んでおられます。当会の第1回の水生生物に関する生態調査からご指導いただいています。
今回の講演の終了後は2つ池で、日暮れまでモリアオガエルを写真撮影し周囲を観察されていました。
生態調査は「生物と環境の関係」の研究
三橋さんから生態調査の目的や意義、地道な調査の実態、調査の進め方など多岐にわたってお話をうかがいました。そして、生物調査と生態調査が違うことが分かりました。生態調査とは単に生物のリストを枚挙するのではなく、生物のエサや生活史や生物と環境の関係を調べ、生存の条件を考えていくものです。
六甲山上のため池に棲む水生昆虫の場合、栄養源は池に堆積する落ち葉だ、というお話から自然界の食物連鎖について関心を深めました。
生態調査は、私たちの生活環境の保全や開発事業のあり方とも深く関係しています。人と自然の共生を考える上で、欠かせない視点になるのではないでしょうか。
市民が理解できる生態調査を進めたい
六甲山には、私たちが環境問題に関わる入り口がいたるところに広がっています。2つ池の生態調査はもとより、ササ刈りやツル植物の手入れ、ちょっとした調査もその第一歩となります。今回のお話で生態調査を進めることを勇気づけられました。多くの人に生態系の様子を理解してもらうためにも、一般の市民や子どもたちの参加を求めていきたいと思います。
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