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市民セミナー報告書より

冬本番を実感!

今年最初に登った六甲山は美しい雪景色でした。気温マイナス1度の寒さにも負けず、ノースロードから記念碑台まで散策路を清掃しました。お昼にYMCAへ戻って、熱々の鍋焼きうどんと天ぷらをいただいて心身共に温もりました。
午後は21名の熱心な参加者が揃いました。新しい顔ぶれもあり、和やかに講演が始まりました。

六甲山の植生のオーソリティー

 武田義明さんは、六甲山の植生について30年以上も調査研究を続けられています。その他ご自宅近くの里山である吹田紫金山の環境保全活動にも取り組まれているそうです。 
 講演では、明治以降の六甲山の植林や自然回復の変遷、ブナやシイなどの現存する植物群落を垂直分布の階層に分けて、わかりやすく解説いただきました。また、深い知識と経験に裏付けられた内容は大変興味深く、植生調査研究の重みを感じました。

六甲山の植生の様相を知った

 六甲山は炭や建材による伐採など、人の手が入った山で、特にブナは樹の根際から複数の幹が出る「株立ち」が多く見られるそうです。これまで管理していたところが放置されて、植生や種多様性などの問題が起きていることを知りました。
質疑応答では、六甲山で実際に自然保全に取り組む人たちの具体的な意見も出て充実しまた。その他、今後の森林管理についても話しました。

手を入れた以上は管理し続ける 

 今回のお話で、六甲山の自然は放置できない状況であることがわかりました。これまでの自然の変遷を理解し、植生を維持することの課題や管理の必要性を認識できました。次世代に残すためにも私たちは何ができるのかを考えてみたいです。